3. 未払い給与や退職理由の証拠集め

退職時に未払い給与や退職理由のトラブルを避けるため、確実な証拠を収集しておくことが重要です。これらの証拠は、労働基準監督署や弁護士への相談時、または会社との交渉で有効な材料となります。


具体的な手順

(1) 未払い給与の確認と証拠集め

未払い給与の有無を確認し、請求に必要な証拠を収集します。

  • 集めるべき証拠
    1. タイムカードや勤怠管理記録
      • 出退勤時刻が記録されたデータや紙媒体を保存。勤怠管理システムのスクリーンショットでも可。
    2. 給与明細
      • 支給額、残業代、控除額が確認できる給与明細を保管。紙またはデジタル形式でも問題なし。
    3. 口座振込履歴
      • 銀行の通帳や振込明細を保存。給与振込額が確認できる部分をコピーまたはスクリーンショット。
    4. メールやチャットのやり取り
      • 上司や人事部とのやり取りを保存。特に未払い給与や残業代について触れた内容は重要。
  • 参考リンク

(2) 退職理由を会社都合にするための証拠集め

退職理由を「会社都合」とすることで失業保険の給付を有利に進めるため、以下の証拠を準備します。

  • 集めるべき証拠
    1. 解雇通知書や退職合意書
      • 解雇である場合、会社が交付する解雇通知書を必ず保管。
    2. 人事評価や配置転換通知
      • 不当な配置転換や業務量の急増が退職理由の場合、これらの文書を保存。
    3. パワハラ・セクハラに関する記録
      • 録音データ、メモ、メールなど、ハラスメントの事実を証明するもの。
  • 参考リンク

(3) ハラスメントの証拠集め

パワハラやセクハラが退職理由の場合、証拠を確実に収集しておきましょう。

  • 集めるべき証拠
    1. 録音データ
      • 自身が参加した会話の録音は、日本の法律で許容されているケースが多いです。録音はスマートフォンやICレコーダーで簡単に行えます。
    2. メモや日記
      • いつ、どこで、誰に、どのような行為をされたかを日記やメモに記録。これも証拠として有効です。
    3. メール・チャット履歴
      • ハラスメントに関する言動が記録されたデジタルデータ。
  • 参考リンク

活用できるサービス・窓口

(1) 労働基準監督署


(2) 総合労働相談コーナー


(3) 未払い賃金立替制度


(4) 弁護士・法テラス

  • 概要
    弁護士による相談を希望する場合、法テラスの無料相談を利用できます。給与未払いの訴訟やハラスメントの法的対応を進めたい場合に有効です。
  • リンク

具体的なやることリスト

  1. 未払い給与の有無を確認し、タイムカードや給与明細を収集する。
  2. 退職理由が会社都合となるよう、解雇通知書やハラスメントの証拠を集める。
  3. 労働基準監督署や弁護士に相談する準備を進める。
  4. 録音やメモを日常的に行い、記録を蓄積する。
  5. 必要に応じて公的サービスや専門家(弁護士)を活用する。

これらを実践することで、未払い給与や退職理由に関するトラブルを回避し、退職後の生活をスムーズに進められます。

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